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ライブのセットリストとかレポートとか
2007年05月02日
エキサイトミュージック クローズドアップ インタビュー ビデオコメント 07/05/02
Excite: 前作『MY FOOT』から1年4ヵ月ぶりのニューアルバム『Wake up! Wake up! Wake up!』を聴いて感じたのは、the pillowsのブレることのない“普遍の音楽”でした。
山中: でもね。本人たちはよくわからないんだよね。変わらないってことに関して言えば。the pillowsは結成してからもう17年になるんだけど、93年からの3年間にすごく色んなことをしたんだよね。丁度、同じ頃にデビューしたミスチルやスピッツやウルフルズとかがみんなメガヒットを出してた時期で。その頃は模索していたっていうか。色んなジャンルをやりたくて、楽曲にそういうテイストを入れたいっていう気持ちから、ジャズやソウルやボサノバだ…って、スタイリッシュなものを沢山やったし、テクニック的にもむちゃくちゃ磨いたんだよね。本人たちは楽しんでやっていたことだったし、今聴いても好きな作品ばかりではあるんだけど、周囲からしてみればきっとthe pillowsの音楽がブレた印象のあった時期だと思うんだよね。音楽的に変化したり、ブレることを怖れないでの作業を早い時期に3年間もやったことで今があるんだと思う。
Excite: その3年間を経た結果として、今の“普遍の音楽”に辿り着いた、と。
山中: 楽しんではいたけど、結局しっくり来なかったんだよね。その3年間。憧れてたのかな。ポール・ウェラーになりたい、みたいな。憧れてやっていたことだから、自分の中から湧き出してきたものではなくて、頑張ってやってた、背伸びをしていたことだったんだよね。そんなときに事務所にミッシェル・ガン・エレファントが入ってきて、一緒のステージに立ったりもするようになって。めちゃくちゃカッコイイんだよね、ロックで。オレもロックンロールが好きなのに、「なんで辞めちゃったんだろうな」って思わされたり、同じ時期に自分が作っている音楽に対して「何をやってるんだろう?」って考え込んでいたりもしていて。そういうのが重なっていたところで『ストレンジカメレオン』が出来上がって。ここで自分たちの音楽に対して開き直れたんだよね。
Excite: 確かに96年の『ストレンジ カメレオン』発売以降、現在まで続いている、いわゆる“the pillowsの第三期”ではずっと余計なものを削ぎ落としたロックかつポップなサウンドを確立しましたよね。
山中: 若い頃は、ザ・キュアーが好きとか、スミスが好きって思っていても、そこから影響を受けていることを表に出すのが怖い感覚があって、色々とアレンジでも「自分たちらしさを作らなきゃ」って気持ちで頑張っていたんだよね。でも『ストレンジ カメレオン』も収録してる『Please Mr.Lostman』ってアルバムでは、この曲はザ・キュアーっぽく、スミスっぽく…ってやってやろうっていう潔さがあったんだよね。憧れていることをそのままやっても、オリジナリティが滲み出てることこそが本物で。とにかく好きなことをしなきゃって、骨身に染みるほど知ったんだよ。それが96年。だからそこからはもうブレないんだよね(笑)。
Excite: その96年以降は音に滲む気持ちも、普遍であるのに常に新鮮、というか。そのままという感じですよね。止まっているということではなく、良い意味でそのままに楽しんでいる雰囲気があるんですよ。
山中: 気持ちはね、センスの良い高校生でいたいんだよね。それくらいのアレンジをしたいっていうか、渋くはなりたくないし、ロックは垣根の低い音楽で良いと思っているから。パッと手を伸ばしてパッと好きになって、だけどわからないうちに栄養があった、というような、そんな音楽でいたい。ジャンクでね。まだ欲しい、まだ欲しいって、いつまでも欲してもらいたいよね。10年聴いていても、まだ欲しくなるような。若い頃に聴いてたな、懐かしいなって思われずに、いつ聴いても良い曲。年を取って聴いても「いいなぁ。the pillows」って言ってもらえる音楽でいたいんだよね。
Excite: “いつまでもセンスのいい高校生”なアレンジ…。それこそがthe pillowsの音楽が普遍である要因なんですね。
山中: 録音の技術や音のクオリティは日々進歩するから、そういう部分での違いは出てしまうだろうけど、でもやってる内容、バンドが発しているものは古いも新しいもないものになっているんじゃないかな。
Excite: その想いは今回の『Wake up! Wake up! Wake up!』にも、もちろん滲みますね。
山中: 本人たち的には変化してるんだよ。変わっていないというのは滲み出ているところで、自分でコントロール出来ないところ。気が付いてない、自分たちらしさのことで、意識としてはすごく変わったと思っているんじゃないかな。みんなが思っているほどこだわってはいなくて、だからこそ気付かないうちに滲んでいるんだと思いますね。でも『ストレンジ カメレオン』のパート2は作れない。全ての曲がパート1でありたいとは思ってる。
Excite: なるほど。そして今作を聴いて思ったのは、全11曲を聴いて、イントロだけでも「あ、the pillowsだな」ってわかる音だったんですね。何も言わずとも音がバンド名を語る、というか。
山中: さっきも話した93年からの第二期で、すごく音楽の勉強をしたんだよね。コードとか、知識を増やして、引き出しを膨大に増やしていったんだけど、そのときのことに意味があったなぁ…と思っていて。例えば今回のアルバムの2曲目『YOUNGSTER』のような3コードのロックンロールも、GREEN DAYを聴いていたときに「こういう曲をやりたいな」って思って浮かんだんだけど、ロックを作ろうとしても、オレと真鍋くんが鳴らすのはまるでロックンロールのアプローチではないもので、でもそうすることでGREEN DAYを聴きながらもなぜかブリティッシュっぽいものになっちゃう。それがthe pillowsらしさで、それはあの第二期に色んなことをやってたことが役立ってるというか。張り切ってる感を出さずに出来てる。そういうのはアルバムの随所に出てると思うんだよね。…実はね、ここ数年、すごくUSオルタナばかりを聴いて影響を受けてるって自分では思っているんだよね。でもどこに行っても、ブリティッシュ・ポップだって言われ続けていて、長年染み込んでるものは出てしまうんだろうなぁって感じてるところ。面白いなぁって思っていて(笑)。
Excite: ロックに行き切るわけではなく、だからといってポップ一辺倒でもない、the pillows独特のカラーがあって、そこはリフや音のちょっとした部分で作られていく感じがしますよね。
山中: そうだね。音作りに関しても特に最近はラウドな方向に行ってるわけでもないし、音でくすっと笑えるような面白さも出したいし。ロックバンドなんだけど、キャッチーなものも好きだしね。
Excite: the pillowsを表現する“ポップロックモンスター”っていう言葉は、そのものズバリの印象ですよね。
山中: そうなんだよね。ロックもポップも、なんでも好きだからね。
Excite: そんな今作はどんな曲が集まったんですか?
山中: 楽曲に関しては365日、常に作ってるから「今回はこういう曲だ」っていうのはないんだよね。自分たちの中でなにかしらかの変化があったとしても、それは淡いグラデーションみたいなもので。アルバムに入れる、入れないの基準も、歌詞が出来てる曲。歌詞が乗った曲が10曲出来たらアルバムになるんだよね(笑)。あとバランスを取る曲が2曲くらい。それがアルバムになるんだよ。でも「歌詞が乗った」っていうのは信用することにしていて、テクニックで書こうと思えば書けるけど、それは楽曲の想いを伝える曲にはならない。本当に歌いたい曲になるためには歌いたい歌詞が乗ることだと思うんだ。
Excite: だから、さわおさんの言葉はすごく届くんですね。
山中: 頑張って書いてないからね。ハマったものしか出してないから音と言葉はピタッと来てるはず。
Excite: そんな『Wake up! Wake up! Wake up!』を引っさげてのツアーは今年10月まで続きますね。
山中: 前半のライヴハウスではいつも通りにライヴをするけど、後半の大きな会場では舞台を組んでのライブになる予定なので、そこも楽しみにしていて欲しいですね。オレら自身も張り切ってるし、アルバムの曲も全部やるので、ツアー前半も後半も、どちらも遊びに来て欲しいですね。
http://www.excite.co.jp/music/close_up/0705_thepillows/
2007年05月02日 22:00
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